「土用」と聞くと夏のうなぎを思い浮かべますが、土用は年に四回あります。立冬の前、秋の土用の意味と過ごし方を、言い伝えと根拠を分けて整理します。

この記事の要点

  • 土用は、立春・立夏・立秋・立冬の前の約十八日間。年に四回ある
  • 秋の土用は、立冬の前。毎年10月20日ごろから立冬の前日まで
  • 五行説では、季節の変わり目を「土」に当て、土用と呼んだ。中医学では「土」は脾(消化の働き)と結びつけられる
  • 「土を動かさない」などの言い伝えは、暦の文化として楽しむもの。体への効果を示すものではない
  • 季節の変わり目は、食事と睡眠のリズムを崩さないことを、まず大切にする

土用とは、いつのこと?

土用は、立春・立夏・立秋・立冬の直前、それぞれ約十八日間を指す雑節です。年に四回あり、夏の土用の「丑の日」がよく知られています。

秋の土用は、立冬の前。毎年10月20日ごろに土用入りし、立冬の前日までが期間です。

項目2026年の日付
秋の土用入り10月20日
霜降10月23日
立冬(土用明けの翌日)11月7日

日付は国立天文台の暦要項によります。

なぜ「土用」と呼ぶの?

古代中国の五行説では、自然や季節を木・火・土・金・水の五つの要素で捉えます。春は木、夏は火、秋は金、冬は水。残る「土」は、季節と季節の変わり目に当てられました。これが「土用」の由来とされています。

中医学では、五行の「土」は五臓の「脾(ひ)」、つまり食べたものを消化し、体の材料をつくる働きと結びつけられています。季節の変わり目に、食事を整えることが大切にされてきたのは、この考え方によります。

これは伝統的な捉え方で、土用の期間に体の働きが変わることを示すものではありません。五臓の「脾」については「肌・眠り・食事を、別々に考えない|五臓の考え方で暮らしを振り返る」でも触れています。

土用の言い伝えには、どんなものがある?

言い伝え中身どう受け止める?
土を動かさない土用の間は、土いじりや工事の着工を避ける暦の文化。現代では「間日(まび)」なら構わないとする考え方もある
土用の丑の日夏はうなぎなど「う」のつく食べもの江戸時代に広まった習慣とされる。
季節の変わり目に気をつける体調を崩しやすいので、無理をしない暮らしの知恵として受け止める

どれも、暦とともに受け継がれてきた文化です。言い伝えに従うかどうかは、楽しみ方の問題で、体への効果を約束するものではありません。

秋の土用、暮らしで何を大切にする?

秋の土用は、霜降をはさみ、朝晩の冷え込みが進む時期です。特別なことをするより、次の三つを崩さないことを大切にします。

  • 食事の時間:朝食を抜かず、夕食を遅くしすぎない
  • 温かいもの:汁物を一品添える。冷たいものは量を控えめに
  • 睡眠:寝る時刻と起きる時刻を、大きくずらさない

朝の過ごし方は「霜降から、朝の冷え込みに備える支度」で紹介しています。

もっと知りたいときは?

東洋びよりの「お店・サービスを探す」では、季節の「土用」から、季節の食事や養生を楽しめる場所を探せます。

よくある質問

Q. 土用の間日(まび)とは?

A. 土用の期間中でも、土いじりをしてよいとされる日のことです。季節ごとに決まった干支の日が当てられています。暦の文化として、気になる方は暦で確かめてみてください。

Q. 土用の期間は、体調を崩しやすいのですか?

A. 季節の変わり目で、気温の差が大きくなる時期ではあります。ただし、土用だから体調が悪くなる、という根拠はありません。気になる症状が続く場合は、医療機関に相談してください。

東洋びよりからのお知らせ

本記事は、日々の美容と健康について考えるための一般情報です。診断や治療を目的とするものではありません。強い症状、急な変化、長引く不調がある場合は、医師・薬剤師など適切な専門家へご相談ください。

本記事は広告・PRを含まない編集記事です。暦と東洋医学に関する記述は伝統的な考え方を紹介するもので、特定の食品や習慣の効果を示すものではありません。

参考情報

参考情報は2026年10月18日に確認しました。

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監修者プロフィール

濱田文恵(はまだ ふみえ)

国際中医師/鍼灸師(はり師・きゅう師)/国際中医薬膳師/美容家/毛髪診断士/登録販売者 日本鍼灸キャスティング株式会社(Acu Cast)代表取締役。ENBICHOJU鍼灸院(東京都江東区)院長。2015年より美容ライターとして活動。美容業界での経験と東洋医学の資格の両方を軸に、「東洋の知恵と、西洋の美容で。」をテーマに発信している。