背中に残る丸い跡で知られる吸玉(すいだま)。どんな施術で、跡はどうなるのか、受ける前に何を確かめればよいのかをまとめます。
この記事の要点
- 吸玉(カッピング)は、カップの中を陰圧にして皮膚を吸い上げる、世界各地の伝統的な方法
- 研究は行われているが質の高いものは少なく、効果について確かな結論は出ていない
- 施術後は、丸い跡が一時的に残る。数日は人目に触れる服装や予定に配慮する
- 皮膚に傷をつける方法かどうか、器具の衛生管理を、予約前に確認する
- 皮膚の病気がある、血液をさらさらにする薬を飲んでいる、妊娠中などの場合は事前に相談する
吸玉とは、どんな施術?
吸玉は、ガラスやシリコン、プラスチックなどのカップを皮膚に当て、カップの中の空気を抜いて陰圧にし、皮膚を吸い上げる方法です。「カッピング」「吸角(きゅうかく)」とも呼ばれ、中国をはじめ、中東など世界各地で伝統的に行われてきました。
カップを当てたまましばらく置く方法と、オイルを塗った肌の上でカップを滑らせる方法があります。また、皮膚に傷をつけずに行う「ドライカッピング」と、皮膚に小さな傷をつけて行う「ウェットカッピング」に分けられます。
吸玉の効果は、分かっているの?
厚生労働省の統合医療情報サイト(eJIM)は、カッピングの研究は行われているものの、その多くは質が低いと紹介しています。痛みの軽減に役立つかもしれないとする研究はありますが、根拠は強くなく、ほかの症状への効果についても、結論を出せるほどの研究はないとしています。
何を期待できて、何は約束できないのかを、施術者に確かめてから受けてください。
跡は、どのくらい残る?
施術のあとには、カップの形に沿って、赤から紫色の丸い跡が残ることがあります。多くは一時的なもので、日にちが経つにつれて薄くなっていきます。跡の濃さや消えるまでの日数には、個人差があります。
そのため、施術後しばらくは、背中や肩の開いた服を着る予定や、温泉・プールの予定がないかを考えて予約すると安心です。また、医療機関を受診するときに跡があれば、カッピングを受けたことを伝えてください。
受ける前に、何を確かめればいい?
吸玉は、鍼灸院のほか、整体院やリラクゼーションサロンなどでも行われています。施設によって、担当者の資格や方法が異なります。次の点を予約前に確認しましょう。
| 確認すること | 理由 |
|---|---|
| 皮膚に傷をつける方法か | 傷をつける方法は、感染などへの配慮がより必要になる。分からなければ受けない |
| 器具の洗浄・消毒の方法 | 器具に血液などがつくことがあるため、使い回すときの衛生管理が大切 |
| 担当者の資格 | 鍼やお灸と組み合わせる場合は、はり師・きゅう師の資格が必要 |
| 吸引の強さを調整できるか | 痛みや不快感があるとき、すぐに弱めてもらえるか |
| 跡についての説明があるか | 跡が残ることを事前に説明してくれるか |
受ける前に相談したいのは、どんな人?
eJIMは、カッピングによって皮膚の持続的な変色、傷跡、やけど、感染などが起こる可能性や、湿疹や乾癬が悪化する可能性にも触れています。次のような場合は、予約の段階で伝えて、受けられるかどうかを相談してください。
- 湿疹、乾癬、日焼けなど、皮膚にトラブルがある
- 血液をさらさらにする薬を飲んでいる、出血しやすい体質がある
- 妊娠中、または妊娠の可能性がある
- 治療中の病気がある
吸玉を受けられる場所を探すには?
東洋びよりの「お店・サービスを探す」では、サロン・鍼灸のカテゴリーから、吸玉を行う鍼灸院を探せます。掲載ページで、担当者の資格と施術内容を確かめてから選んでください。鍼灸院での流れは「鍼灸院はどんなところ?初めての予約から施術後までの流れ」で紹介しています。
よくある質問
Q. 吸玉は痛いですか?
A. 皮膚が引っ張られる感覚があります。強さは調整できることが多いので、痛いときはすぐに伝えてください。
Q. 跡の色が濃いのは、悪いところがあるからですか?
A. 跡の色で体の悪いところが分かる、とする説明を見かけることがありますが、確かな根拠は示されていません。色の濃さだけで、体の状態を判断しないでください。
Q. 家庭用のカッピング器具を使ってもいいですか?
A. 使う場合は、説明書を必ず読み、吸引を強くしすぎない、長時間当て続けない、皮膚にトラブルがある場所には使わないことを守ってください。異常があればすぐにやめ、医療機関に相談しましょう。
東洋びよりからのお知らせ
本記事は、日々の美容と健康について考えるための一般情報です。診断や治療を目的とするものではありません。強い症状、急な変化、長引く不調がある場合は、医師・薬剤師など適切な専門家へご相談ください。治療中の方は、医療者の指示を優先してください。
本記事は広告・PRを含まない編集記事です。監修者は鍼灸院を運営する鍼灸師ですが、本記事は特定の施設への来院を勧めるものではありません。
参考情報
参考情報は2026年10月1日に確認しました。
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監修者プロフィール
濱田文恵(はまだ ふみえ)
鍼灸師(はり師・きゅう師)/国際中医師/美容家/国際中医薬膳師/毛髪診断士/登録販売者 日本鍼灸キャスティング株式会社(Acu Cast)代表取締役。ENBICHOJU鍼灸院(東京都江東区)院長。2015年より美容ライターとして活動。美容業界での経験と東洋医学の資格の両方を軸に、「東洋の知恵と、西洋の美容で。」をテーマに発信している。



