冬の台所に欠かせない、しょうが。漢方薬の原料にも「生姜」「乾姜」という名前が出てきます。同じしょうがでも、生か乾燥か、加熱するかで、何が違うのかを整理します。
この記事の要点
- しょうがは、ショウガ科の植物の根茎(地下で太る茎)
- 生薬では、根茎を乾燥させたものを「生姜(しょうきょう)」、蒸すなどしてから乾燥させたものを「乾姜(かんきょう)」と呼ぶことが多い
- 中国の伝統医学では、生のものを「生姜」、乾燥させたものを「乾姜」と呼ぶなど、国によって名前の使い方が違う
- 根茎は、厚生労働省の区分で、効能をうたわない限り食品として扱える
- 料理では、生・乾燥・加熱で、香りと辛みの感じ方が変わる。目的ではなく、好みで使い分ける
しょうがとは、どんな植物?
しょうがは、ショウガ科の多年草です。私たちが食べているのは、地下で太る「根茎」という部分です。夏から秋に出回る「新しょうが」は、みずみずしく辛みがやわらかく、一年中手に入る「ひねしょうが(根しょうが)」は、香りと辛みがしっかりしています。
生姜と乾姜は、何が違う?
| 名前 | 日本の生薬での主な使い方 | 中国の伝統医学での主な使い方 |
|---|---|---|
| 生姜 | 根茎を乾燥させたもの(しょうきょう) | 生の根茎(しょうきょう/せいきょう) |
| 乾姜 | 根茎を蒸すなどしてから乾燥させたもの(かんきょう) | 根茎を乾燥させたもの |
同じ漢字でも、国や時代によって指すものが少しずつ違う、というのが、しょうがの生薬の面白いところです。日本の漢方薬では、多くの処方に「生姜」が使われています。
食品と医薬品の区分は?
厚生労働省の区分では、しょうがの根茎は「医薬品的な効能効果をうたわない限り、医薬品とは判断しない原材料」とされ、生薬名の「ショウキョウ」「カンキョウ」もこれに含まれています。料理やお茶に使えて、効能をうたって売ると医薬品の扱いになる、という位置づけです。
料理では、どう使い分ける?
| 形 | 香りと辛み | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| 生(すりおろし・千切り) | さわやかな香り、すっきりした辛み | 薬味、冷ややっこ、刺身、和えもの |
| 加熱(煮る・炒める) | 辛みがやわらぎ、香りがなじむ | 鍋、汁物、煮もの、炒めもの |
| 乾燥(乾燥しょうが・粉末) | 辛みがしっかり、日持ちする | お茶、スープ、お菓子 |
加熱すると辛み成分の性質が変わり、生とは違う、こもったような辛さになることが知られています。どちらがよいということではなく、料理と好みで使い分けてください。
中医学では、どう捉えられてきた?
中医学では、しょうがは体を温める側の食材とされ、とくに乾燥させた乾姜は、生のものよりも温める性質が強いと考えられてきました。寒い季節の鍋や汁物に、しょうがを加える使い方は、こうした考え方とも重なります。
これは伝統的な食材の捉え方で、しょうがを食べれば冷えが治る、という意味ではありません。冷えとのつき合い方は「寒露から、冷えと上手につき合う支度」で紹介しています。
家で乾燥しょうがをつくるには?
- しょうがをよく洗い、皮ごと1〜2ミリの薄切りにする
- ざるに重ならないように並べ、風通しのよい日陰で、数日から一週間ほど干す
- パリッと乾いたら、密閉容器に入れて保存する
天気が悪い日は、低温のオーブンでじっくり乾かす方法もあります。カビが出たものは使わないでください。
気をつけたいことは?
- とりすぎ:辛みが強いため、一度にたくさんとると、胃に負担を感じることがあります
- 薬を飲んでいる方:しょうがの健康食品やサプリメントを続けてとる場合は、飲み合わせを医師や薬剤師に相談してください
- 子ども:辛みを感じやすいので、少量から
しょうがを使った食品や、お茶を探すには?
東洋びよりの「お店・サービスを探す」では、食・お茶のカテゴリーから、しょうがを使った食品やお茶を扱う店を探せます。
よくある質問
Q. しょうがの皮は、むいたほうがいいですか?
A. よく洗えば、皮ごと使えます。香りを残したいときは、スプーンのふちで薄くこそげる程度に。
Q. チューブのしょうがでもいいですか?
A. 手軽に使えます。原材料を見ると、しょうが以外の調味料などが入っていることがあります。
東洋びよりからのお知らせ
本記事は、日々の美容と健康について考えるための一般情報です。診断や治療を目的とするものではありません。強い症状、急な変化、長引く不調がある場合は、医師・薬剤師など適切な専門家へご相談ください。
本記事は広告・PRを含まない編集記事です。生薬に関する記述は伝統的な考え方を紹介するもので、しょうがの効果や効能を示すものではありません。
参考情報
参考情報は2026年11月4日に確認しました。
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監修者プロフィール
濱田文恵(はまだ ふみえ)
国際中医薬膳師/登録販売者/鍼灸師(はり師・きゅう師)/国際中医師/美容家/毛髪診断士 日本鍼灸キャスティング株式会社(Acu Cast)代表取締役。ENBICHOJU鍼灸院(東京都江東区)院長。2015年より美容ライターとして活動。美容業界での経験と東洋医学の資格の両方を軸に、「東洋の知恵と、西洋の美容で。」をテーマに発信している。



