同じ「生薬」の名前がついていても、医薬品の漢方薬と、食品として売られる和漢の素材は、別のものです。買う場所と表示から、何を手にしているのかを見分ける方法をまとめます。
この記事の要点
- 漢方薬は医薬品。パッケージに「第2類医薬品」などの区分と効能が書かれ、薬剤師か登録販売者のいる店で買う
- 健康食品は食品。病気の予防や治療の効果を表示できない
- 「和漢」「生薬配合」と書かれたお茶やサプリメントの多くは、食品に分類される
- 同じ名前の素材でも、医薬品として使われるものと、食品として使われるものがある
- 迷ったら、パッケージの「区分」と「原材料名」を見る
漢方薬と健康食品は、何が違う?
| 項目 | 漢方薬(医薬品) | 健康食品(食品) |
|---|---|---|
| 法律上の位置づけ | 医薬品。効能・効果、用法・用量が国に認められている | 食品。病気の予防・治療の効果は表示できない |
| パッケージの表示 | 「第2類医薬品」などの区分、効能・効果、用法・用量 | 名称、原材料名、内容量、賞味期限、栄養成分表示など |
| 買える場所 | 薬局、薬店、ドラッグストア(薬剤師か登録販売者がいる売り場)。医師の処方で医療機関からも | スーパー、食品店、通販など、どこでも |
| 相談できる人 | 薬剤師、登録販売者 | 決まりはない |
一部の健康食品は、国の制度に基づいて「特定保健用食品」「機能性表示食品」「栄養機能食品」として、決められた範囲で機能を表示できます。一般の食品は、保健機能食品としての機能表示はできません。医薬品的な効能・効果をうたう表示や、健康効果を誤認させる表示にも注意が必要です。
「和漢」と書かれた商品は、どれに当たる?
「和漢」「和漢植物」「生薬配合」といった言葉は、日本と中国で伝統的に使われてきた植物や素材を指す、販売上の表現です。法律上の定義はありません。
なつめ、くこの実、しょうが、よもぎ、ハトムギ。これらは、食品として売られていることが多い素材です。一方、同じ植物の一部が、医薬品の原料(生薬)として使われることもあります。たとえばハトムギの種子は、食品のお茶や雑穀として売られる一方で、医薬品として扱われる製品もあります。
どちらかは、名前では分かりません。パッケージの区分で見分けます。
パッケージの、どこを見る?
- 区分:「第2類医薬品」「第3類医薬品」と書かれていれば医薬品。「清涼飲料水」「加工食品」「サプリメント(食品)」と書かれていれば食品
- 効能・効果:医薬品には、認められた効能が書かれている。食品に病気の名前や「治る」「改善」といった表示があれば、法律上問題のある商品の可能性がある
- 原材料名:食品は、使われている素材が多い順に書かれている。アレルギーの確認にも使う
- 注意事項:妊娠中、服薬中の人への注意、一日の摂取目安
- 販売者と問い合わせ先:連絡先が書かれていない商品は避ける
表示を読む五つのステップは「和漢素材の健康食品、ラベルのどこを見る?」で詳しく紹介しています。
買う場所によって、何が違う?
- 薬局・薬店:医薬品の漢方薬を、薬剤師や登録販売者に相談しながら買える。漢方相談の流れは「漢方相談とは?」で紹介
- ドラッグストア:医薬品の漢方薬と、食品のお茶やサプリメントが同じ店にある。売り場と区分を確かめる
- 食品店・中華食材店:なつめ、くこの実などの食材。食品として料理に使う
- 通販:区分と販売者を確かめる。海外から個人輸入した医薬品は、安全性が確認されていないことがある
迷ったときは?
「これは薬なのか、食品なのか」と迷ったら、パッケージを持って、薬剤師か登録販売者に尋ねてください。飲んでいる薬がある方、妊娠・授乳中の方、持病のある方は、食品であっても、医師や薬剤師に相談してから取り入れましょう。
探すには?
東洋びよりの「お店・サービスを探す」では、漢方の「和漢のアイテム」や、食・お茶のカテゴリーから探せます。
よくある質問
Q. 「医薬部外品」は、医薬品ですか?
A. 医薬品とは別の、医薬品医療機器等法で定められた区分です。認められた範囲の効能・効果を表示できます。栄養ドリンクや一部の口中清涼剤などがこれに当たります。
Q. 食品の「和漢茶」を毎日飲んでも大丈夫ですか?
A. 食品として常識的な量を楽しむ分には問題ないことが多いですが、原材料と注意表示を確かめてください。甘草を含むお茶と甘草を含む漢方薬を重ねるなど、組み合わせに注意が必要な場合があります。
Q. 海外のサイトで買った漢方薬は、使えますか?
A. 日本で承認されていない医薬品は、成分や安全性が確認されていないことがあります。避けるのが安全です。
東洋びよりからのお知らせ
本記事は、日々の美容と健康について考えるための一般情報です。診断や治療を目的とするものではありません。強い症状、急な変化、長引く不調がある場合は、医師・薬剤師など適切な専門家へご相談ください。治療中の方は、医療者の指示を優先してください。
本記事は広告・PRを含まない編集記事です。特定の商品を推奨するものではありません。医薬品の販売制度に関する記述は、公的機関の公開情報に基づく一般的な内容です。
参考情報
参考情報は2026年10月14日に確認しました。
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監修者プロフィール
濱田文恵(はまだ ふみえ)
登録販売者/国際中医師/鍼灸師(はり師・きゅう師)/国際中医薬膳師/美容家/毛髪診断士 日本鍼灸キャスティング株式会社(Acu Cast)代表取締役。ENBICHOJU鍼灸院(東京都江東区)院長。2015年より美容ライターとして活動。美容業界での経験と東洋医学の資格の両方を軸に、「東洋の知恵と、西洋の美容で。」をテーマに発信している。



