はと麦茶、雑穀ごはん、化粧水の成分表示。はとむぎは、食卓にも洗面台にも登場する身近な素材です。どんな植物で、医薬品の「ヨクイニン」とは何が違うのかを整理します。

この記事の要点

  • はとむぎは、イネ科の植物。殻を除いた種子が食べられ、生薬名は「ヨクイニン(薏苡仁)」
  • 種子は、厚生労働省の区分で、効能をうたわない限り食品として扱える原材料とされている
  • 同じヨクイニンでも、医薬品として承認された製品と、食品のお茶・雑穀は別のもの
  • 化粧品の成分表示では「ハトムギ種子エキス」などの名前で書かれる
  • 中医学では、妊娠中は控えたほうがよいとされることがある。妊娠中は主治医に相談を

はとむぎとは、どんな植物?

はとむぎは、イネ科の一年草です。秋に実る種子は、硬い殻に包まれています。殻を除いた種子は、白く丸い粒で、ごはんに混ぜたり、スープに入れたりして食べられます。

よく似た植物に、道ばたや水辺に生える「ジュズダマ」があります。はとむぎは、このジュズダマの仲間を栽培用にしたものとされ、殻がやわらかく、食べやすいのが特徴です。

食品として、どう使う?

形使い方
はと麦茶殻ごと焙煎した種子を煮出す。香ばしく、カフェインを含まない
精白はとむぎ(粒)白米に混ぜて炊く。スープやお粥に
はとむぎ粉お菓子や、パンケーキに混ぜる
はとむぎの加工食品シリアル、はとむぎ麺など

はと麦茶はカフェインを含まないので、夕方以降のお茶としても選びやすい一杯です。時間帯ごとのお茶の選び方は「朝・午後・夜のお茶の選び方」で紹介しています。

医薬品の「ヨクイニン」とは、何が違う?

はとむぎの殻を除いた種子は、生薬としては「ヨクイニン(薏苡仁)」と呼ばれます。ヨクイニンを主な成分とする医薬品も販売されています。

一方で、厚生労働省の区分では、はとむぎの種子・種子エキス・種子油・葉は「医薬品的な効能効果をうたわない限り、医薬品とは判断しない原材料」とされています。つまり、同じはとむぎの種子でも、

  • 国の承認を受け、効能・効果が認められた 医薬品
  • 効能をうたわずに売られる 食品(はと麦茶・雑穀など)

の二つがある、ということです。パッケージに「第3類医薬品」などの区分があれば医薬品です。区分の見分け方は「漢方薬・健康食品・和漢の食品、何が違う?」で整理しています。

化粧品では、どう書かれる?

スキンケア用品にも、はとむぎから取った成分が使われることがあります。化粧品の成分表示では「ハトムギ種子エキス」などの名前で書かれます。化粧品が表示できる効能は決まった範囲に限られており、はとむぎが入っているからといって、肌の悩みが解決するわけではありません。使い心地や、肌に合うかどうかで選んでください。

中医学では、どう捉えられてきた?

中医学では、ヨクイニンは体の余分な水分の巡りに関わる生薬として扱われてきました。また、伝統的に、妊娠中は控えたほうがよいとされることがあります。

これは伝統的な生薬の捉え方で、はとむぎを食べればむくみが取れる、という意味ではありません。食品としては、香ばしいお茶や、ぷちぷちした食感の雑穀として楽しんでください。

気をつけたいのは、どんな人?

  • 妊娠中の方:食品として日常的にとる量について、主治医に相談してください
  • イネ科の植物にアレルギーのある方:原材料を確かめ、気になる場合は医師に相談してください
  • 医薬品のヨクイニンを飲んでいる方:はとむぎの健康食品やお茶を重ねてとるときは、薬剤師に相談してください

はとむぎの食品や、お茶を扱う店を探すには?

東洋びよりの「お店・サービスを探す」では、食・お茶の「薬膳食材」や「日本茶・中国茶」から探せます。

よくある質問

Q. はと麦茶と麦茶は、同じですか?

A. 違います。麦茶は大麦、はと麦茶ははとむぎから作られ、植物が異なります。どちらもカフェインを含みません。

Q. はとむぎは、どう炊けばいいですか?

A. 精白はとむぎを洗い、白米に一割ほど混ぜて、水を少し多めにして炊くのが手軽な方法です。かために感じる場合は、数時間水に浸してから炊いてください。

Q. 子どもに、はと麦茶を飲ませてもいいですか?

A. カフェインを含まないお茶として、家族で飲まれています。原材料を確かめ、初めてのときは少量から。

東洋びよりからのお知らせ

本記事は、日々の美容と健康について考えるための一般情報です。診断や治療を目的とするものではありません。強い症状、急な変化、長引く不調がある場合は、医師・薬剤師など適切な専門家へご相談ください。

本記事は広告・PRを含まない編集記事です。生薬に関する記述は伝統的な考え方を紹介するもので、はとむぎの効果や効能を示すものではありません。

参考情報

公開情報は2026年10月29日に確認しました。

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監修者プロフィール

濱田文恵(はまだ ふみえ)

濱田文恵(はまだ ふみえ) 登録販売者/国際中医薬膳師/鍼灸師(はり師・きゅう師)/国際中医師/美容家/毛髪診断士 日本鍼灸キャスティング株式会社(Acu Cast)代表取締役。ENBICHOJU鍼灸院(東京都江東区)院長。2015年より美容ライターとして活動。美容業界での経験と東洋医学の資格の両方を軸に、「東洋の知恵と、西洋の美容で。」をテーマに発信している。