「薬膳」を掲げる店が増えています。けれど、薬膳に法律上の定義はありません。何を確かめて選べば、安心して食事を楽しめるのかをまとめます。
この記事の要点
- 「薬膳」は、中医学の考え方をもとに食材を選び、組み合わせる食事のこと。法律上の定義や資格要件はない
- 飲食店は、料理に病気の予防や治療の効果を表示できない。効果を強くうたう店は慎重に
- 確かめるのは、使っている食材の説明、アレルギー対応、メニューに食品以外のものが含まれないか
- 誰が、どこで薬膳を学んだかは、店の姿勢を知る手がかり。資格の有無で優劣は決まらない
- 食事としておいしいか、また来たいか。それが、いちばん大切な基準
薬膳とは、何?
薬膳は、中医学の考え方をもとに、季節や体調に合わせて食材を選び、組み合わせる食事のことです。珍しい生薬を使うものだけを指すのではなく、身近な食材で日々の食事を整える考え方全体を含みます。
ただし、日本の法律に「薬膳」の定義はありません。何を薬膳と呼ぶかは、店によって違います。なつめやくこの実を使った料理、生薬をスープに入れたもの、季節の食材を意識した定食。どれも「薬膳」と名乗ることができます。
薬膳の店は、何を確かめて選ぶ?
| 確かめること | 見るポイント |
|---|---|
| 食材の説明 | 何が入っていて、なぜその組み合わせなのか、メニューや店員が説明できるか |
| アレルギー対応 | 原材料を確認できるか。ナッツ、そば、乳製品、生薬由来の素材など |
| 食品以外のものがないか | 医薬品に当たる生薬を、食品として出していないか。迷ったら店に尋ねる |
| 効果の表現 | 「〇〇に効く」「体質改善」など、効果を断定する表示がないか |
| 誰が作っているか | 薬膳を学んだ人がいるか。どこで学んだか |
| 価格と量 | 「薬膳」の名前で、内容に見合わない価格になっていないか |
「効く」と書かれたメニューは、どう読む?
飲食店の料理は食品です。食品には、病気の予防や治療の効果を表示できません。「冷えに効く薬膳スープ」「むくみを取る薬膳茶」といった表現は、本来は使えないものです。
効果を強くうたう店より、「秋の食材を温かく」「なつめの甘みを生かして」のように、食材と味の説明をしている店のほうが、安心して選べます。
「薬膳の資格」は、何を意味する?
「国際中医薬膳師」「薬膳コーディネーター」など、薬膳に関する資格は民間のもので、国の制度ではありません。学んだ内容と期間は、資格によって大きく違います。
資格があれば必ずよい店、ないから悪い店、ということではありません。どこで、どのくらい学んだかを、店の案内や会話で確かめると、その店が薬膳をどう捉えているかが見えてきます。
いちばん大切な基準は?
おいしいか。また来たいか。それが、薬膳の店を選ぶいちばんの基準です。中医学の食養生は、続けることを大切にします。効果を期待して我慢して食べる料理より、季節を感じて楽しめる一皿のほうが、暮らしに続きます。
家で薬膳の考え方を取り入れる方法は「梨となつめを、湯気の立つ小さな一皿に」で紹介しています。
薬膳の店を探すには?
東洋びよりの「お店・サービスを探す」では、食・お茶のカテゴリーから、薬膳を楽しめる店を探せます。
よくある質問
Q. 薬膳料理は、持病があっても食べられますか?
A. 多くは普通の食事ですが、生薬由来の素材が使われることがあります。食事制限がある方、服薬中の方は、原材料を確かめ、気になる場合は主治医や薬剤師に相談してください。
Q. 妊娠中に薬膳の店へ行っても大丈夫ですか?
A. 使われている食材を確かめ、店に妊娠中であることを伝えてください。一部の生薬は妊娠中に避けるべきとされるものがあります。
Q. 薬膳の店で「体質診断」をしてくれると聞きました。
A. 食事を選ぶ参考として体質を尋ねる店はありますが、医学的な診断ではありません。結果を病気の判断に使わないでください。
東洋びよりからのお知らせ
本記事は、日々の美容と健康について考えるための一般情報です。診断や治療を目的とするものではありません。強い症状、急な変化、長引く不調がある場合は、医師・薬剤師など適切な専門家へご相談ください。治療中の方は、医療者の指示を優先してください。
本記事は広告・PRを含まない編集記事です。特定の店を推奨するものではありません。監修者は国際中医薬膳師の資格を持ちますが、本記事は薬膳の効果を示すものではありません。
参考情報
参考情報は2026年10月14日に確認しました。
REVIEWED BY
監修者プロフィール
濱田文恵(はまだ ふみえ)
国際中医薬膳師/鍼灸師(はり師・きゅう師)/国際中医師/美容家/毛髪診断士/登録販売者 日本鍼灸キャスティング株式会社(Acu Cast)代表取締役。ENBICHOJU鍼灸院(東京都江東区)院長。2015年より美容ライターとして活動。美容業界での経験と東洋医学の資格の両方を軸に、「東洋の知恵と、西洋の美容で。」をテーマに発信している。



